Webを使ったオンラインの集客方法にはいろいろなものがあります。
しかし、略称や専門用語も多く、不慣れな人には分かりにくくもあります。
そこでこの記事では、様々なWeb集客の方法と、その特徴や違いについて、簡潔に見ていきます。
まずは、集客効果が高くて、よく目にすることも多い次の3つを見ていきましょう。
- SEO
- リスティング広告
- SNSマーケティング
それぞれをピックアップしながら、関連する他の集客方法も触れていきます。
SEO
SEOは「Search Engine Optimization」の略称で、日本語にすると「検索エンジン最適化」のことです。
スマートフォンやパソコンで調べたいことがある時には、googleやYahoo!などの検索サイトで探しますよね?
実際に検索をすると、いくつものサイトがずらーっと表示されるわけですが、当然上のほうに表示されるサイトのほうがよく閲覧をされます。
そこで「できるだけ上位に表示して、たくさんの人に読んでもらう」ことを目指すのがSEO(SEO対策)ですね。
SEO対策のメリット
一番のメリットは、無料でも集客ができることです。
もちろん、SEO業者に依頼したり、デザイン性の高いホームページを作ったりすれば、それだけお金はかかりますよ。
しかし、ノウハウさえあれば、自分だけの力で大してお金をかけなくても上位に表示することは可能です。
また、広告は中止すると、その時点で集客もストップしますが、SEO対策はずーっと効果が続きます。
それに、広告で表示されるものよりも、自分で探してたどりついたもののほうが、信頼できますよね。
オフラインの生徒集めでも、チラシに「良いですよ」とあるのを見るより、口コミで「良かったよ」と聞くほうが、信用する人は多いです。
SEO対策のデメリット
一番のデメリットは、検索エンジンに生殺与奪を握られることです。
アルゴリズムのアップデートによって表示順位が大きく上下することもありますし、上位表示の条件がある日を境に大きく変わるようなこともあります。
また、スパム判定なども検索エンジン側次第ということで、スパムのはずのサイトが上位表示されて、本家のサイトがスパム扱いされるような悲惨なケースもたまにあります。
それに、最近は大手企業や大手サイトが有利になってきており、個人や小規模なサイトは、うまくやらないと埋もれてしまいやすいのもネックです。
もう1つのデメリットは、ある程度の時間がかかることです。
広告は、早ければその日からでも見込み客の手元に届きますが、SEO対策が効果を発揮するのは大体3-6カ月後です。
ただし、広告と違って効果がずっと続くことを思えば、こちらのデメリットはあまり大きくはありません。
急ぎの場合や、スタート時にブーストをかけたい場合は、短期的に広告をうまく併用するなどして補いたいですね。
▼自分でSEO対策をする場合の注意点はこちら
リスティング広告
リスティング広告は、有料で検索順位を上げる広告のことです。
googleやYahoo!などで検索をした時、上のほうの検索結果には「広告」「PR」「Ad」などと表示がされています。
これらは広告費を払って上位表示させているサイトという意味で、ここに表示させるための広告が「リスティング広告」と呼ばれるものですね。
人気のキーワードほどたくさんのサイトが並び、本来なら1位のサイトが、4位や5位に表示されるということも普通で、ぱっと見だと広告サイトが1位のように思えてしまいますね。
これを「便利だな」と思うか「邪魔だな」と思うかは分かりませんが、とりあえず検索サイトはこういう仕組みになっています。
ちなみに、上の仕組みは、リスティング広告の中でも「検索連動型広告」と呼ばれています。
それ以外にも、「ディスプレイ広告」「リターゲティング広告」「動画広告」などがあって、実は検索サイト以外のあちこちでも表示されています。
例えば、ブログ記事などを読んでいると、突然脈絡がありそうでなさそうな広告が記事の途中に出現しますが、あれはディスプレイ広告です。
また、自分がつい最近見たばかりの商品や、利用したばかりのショッピングサイトの宣伝が表示されることがありますが、あれはリターゲティング広告です。
他にも、Youtubeの動画の前や後に流れる広告だったり、サイト上に流れる宣伝動画だったりは、動画広告であることが多いです。
これらの全てが、有料で広告配信を行っているものであり、その気になればあなたでも、数日後からすぐに掲載することが可能です。
なお、SEOもリスティング広告も、どちらも検索エンジン上の広告ということで、まとめてSEMと呼ぶ場合もあります。
念のため、SEMは「Search Engine Marketing」の略称で、日本語にすると「検索エンジンマーケティング」ですね。
リスティング広告のメリット
一番のメリットは、すぐにその日からでも集客ができる即効性です。
リスティング広告を初めて利用する場合は審査がありますから、それが済むまでは「すぐにその日」というわけにはいきません。
しかし、それさえ済めば、次からは本当にすぐにその日からでも広告が打てます。
また、ターゲットを絞って広告を配信することができるのも大きなメリットです。
テレビのような広告だと、不特定多数に漠然と流すしかありませんが、リスティング広告は設定さえすれば、配信相手の性別や年齢層、子供や配偶者の有無、学歴、世帯収入・・・などで対象を特定することができるため、属性のあった見込み客だけを集めることができます。
それに、クリックされない限りは費用がかからないため、余分な費用がかからないのも大きなメリットですね。
リスティング広告のデメリット
一番のデメリットは、かなりの費用がかかることです。
昔よりもリスティング広告の利用者が増えたことにより、人気の高いキーワードはかなりの高額になります。
また、大手企業とも同じ土俵での競争入札になりますから、工夫しないと埋もれてしまうことにもなりがちです。
また、広告の出稿をやめた瞬間に、集客もストップしますから、まさに「金の切れ目が縁の切れ目」となります。
SEOのように、長期的に今まで積み上げてきたものが効果を発揮する・・・ということは皆無なため、短期的な使用にとどめて、多用は避けたいですね。
リスティング広告以外の広告
最近は、ネット上の広告のかなりの割合がリスティング広告になってきましたが、それ以外の広告もあります。
例えば、芸能人のステマで話題になりましたが、紹介記事の最後に「この商品はこちら」などとリンクしてあるのは、ほとんどが広告です。
これはクリック率や売上に応じて、広告主が報酬を支払うタイプの広告で、アフィリエイトリンクであることも多いですね。
また、訪問者によって表示される内容が変わるリターゲティング広告ではなく、特定の企業・サービス・商品を紹介するバナー画像や動画を設置してあるところもあります。
これらも、表示回数(PV数)やクリック数などで報酬を支払うアフィリエイトリンクである場合や、広告枠として買い取って表示する純広告の場合などがあります。(後者は新聞の広告欄のイメージですね)
Web集客で広告を利用するなら、こういったあたりを踏まえて使い分けるようにしたいですね。
SNSマーケティング
SNSは「Social Networking Service」の略称で、Twitter、Facebook、Instagram、YouTube、LINEなどのソーシャルメディアのことですね。
そして、SNSマーケティングとは、それらSNSを活用した集客や販売の手法のことで、ソーシャルメディアマーケティングとも呼ばれています。
「バズる」「炎上する」などのフレーズを聞いたことがあると思いますが、これらもまたSNSマーケティングの手法の1つと見ることもできます。
オフラインで例えると、SEOが「目立つところに看板を置く」、リスティング広告が「DMをうつ」だとすると、こちらは「口コミを広げる」ものですね。
それも、オフラインの口コミと違って、かなりのスピード感で、しかも世界規模で広がるのがSNSによる口コミです。
SNSマーケティングのメリット
一番のメリットは、うまくすれば圧倒的にコストを下げられることです。
インフルエンサーを活用したり、ブランディングを目指したりすると費用はかさむばかりですが、地道にコツコツと輪を広げていくなら、ほとんどコストはかかりません。
SEOだとパソコンがほしいですが、SNSの利用はスマートフォンがあれば十分ですから、初期費用の点でもハードルが低いです。
また、情報の広がる範囲が広く、スピードも速いのは、大きなメリットです。
そして、範囲が広いがゆえに、その時点ではあまり興味がない潜在層にも自然とアプローチできてしまうのも大きいですね。
ただ、悪い情報についても同じことが言えてしまうため、そのままデメリットにもなります。
そして、SEOが検索エンジン次第で順位が上下するのに対し、こちらはある程度を自分でコントロールできるのも大きいです。
もちろん、各SNS企業が生殺与奪を握るのは同じことですが、SNSの場合あくまでも相手は他のSNS利用者ですから、検索順位を争うのと比べれば、はるかに影響は少ないです。
また、1人1人との距離が近く、つながりを深めることで、関心や信頼度を高めることもできます。
ちなみに、SNSにもリスティング広告と同様の仕組みがあり、「SNS広告」と呼ばれています。
こちらはSNS上に表示される広告のことで、商品やサービスの宣伝だけでなく、SNS上のファンやフォロワーを増やすためにも利用されます。
そのため、コストを下げられると言っても、使うノウハウによっては、むしろかなり高額になる場合もあると思ってください。
SNSマーケティングのデメリット
一番のデメリットは、情報の訂正がききにくいことです。
場合によっては、炎上につながる場合もあり、それへの対応で疲弊してしまうような事態も訪れないとは言えません。
また、口コミだからこそ信頼される場合もありますが、逆に情報の信頼性が低いと取られる場合もあります。
特に最近は、フェイクニュースやデマの拡散も多く、SNS上の情報の信頼性の低さが認知されてきてもいます。
ファンやフォロワーを獲得するまでにも時間がかかりますが、一定の信頼を得るまでにもさらに時間がかかるわけですね。
参考:コンテンツマーケティング
今回取り上げた用語と似たものとして、ちらほら出てくるのが、この「コンテンツマーケティング」です。
コンテンツマーケティングは、コンテンツを主体とした戦略的なマーケティングの手法です。
・・・など、いろいろなサイトがいろいろな言葉で説明していますが、これといった統一的な定義はない言葉ですね。
要するに、いわゆる「集客→教育→販売」の流れで行う集客方法のことだと思っても良いでしょう。
なお、SEOを入り口にしても、リスティング広告を入り口にしても、SNSマーケティングを入り口にしても、コンテンツマーケティングをすることは可能です。
決して対立する概念というわけではないですから、うまく組み合わせて使えば良いですし、細かいことは気にしなくても大丈夫です。
スクール専門Web集客コンサルタント
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